伊勢崎の方より相続に関するご相談
2024年06月04日
Q:法定相続分の割合をどのように計算すればよいのか、相続に詳しい行政書士の先生に教えていただきたいです。(伊勢崎)
先日、伊勢崎に住む母方の祖父が亡くなったと連絡がありました。伊勢崎で執り行われた葬儀に私も参列したのですが、その際に叔父から私と私の妹も相続人になるのだと言われました。実は私の母は10年ほど前に亡くなっています。本来であれば、今回の祖父の相続で相続人となるのは私の母ですが、死去しているため相続権が子である私と私の妹に移るのだそうです。その結果、祖母、叔父、叔母、私、妹の5人が相続人になるとのことでした。
叔父からは「遺産分割についてはこちらで考えておくから」と言われたのですが、気になって私の方でも相続について調べてみました。すると、法定相続分というものがあることがわかりました。遺産分割で私と妹が損することのないよう、あらかじめ法定相続分がどの程度の割合になるのか知っておきたいのですが、行政書士の先生、計算方法を教えていただけますでしょうか。(伊勢崎)
A:相続順位に応じた法定相続分の割合についてご説明いたします。
法定相続分とは法定相続人(法的に相続権が認められている人)が2人以上いる場合に、それぞれに与えられる相続割合のことです。法定相続人には相続順位があり、どの順位に該当するかによって法定相続分の割合は異なりますので、まずは相続順位について確認しましょう。
●法定相続人の順位
- 配偶者は常に相続人
- 第一順位:子(孫) ※直系卑属
- 第二順位:父母(祖父母) ※直系尊属
- 第三順位:兄弟姉妹 ※傍系血族
上位の順位に該当者がいる場合、下位の順位の人が相続人になることはありません。上位の順位の人が死亡しているなどで1人も存在しない場合に限り、次の順位の人に相続権が移ります。
伊勢崎のご相談者様の場合ですと、まず逝去されたご祖父様の配偶者であるご祖母様が法定相続人となります。次に叔父様、叔母様、ご相談者様、ご相談者様の妹様の4人は、共に第一順位ということになります。第一順位の該当者がいるため、第二順位以降に該当する人に相続権はありません。
次に法定相続分の割合です。以下、民法より抜粋した内容をご確認ください。
民法第900条(法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は三分の一とする。
三、配偶者及び兄弟姉妹が数人あるときは、配偶者の相続分は四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四、子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
以上の内容から、まず配偶者であるご祖母様が1/2の割合となります。残りの1/2を、子にあたる相続人で分けるのですが、伊勢崎のご相談者様のケースですと、叔父様、叔母様、ご相談者様、ご相談者様の妹様の4人で均等に分けるわけではありません。この場合は、被相続人の子である叔父様、叔母様、亡くなったお母様で3等分し、ご相談者様と妹様は、3等分したところからさらに2等分した割合となります。
これをまとめると以下のようになります。
- ご祖母様:1/2
- 叔父様、叔母様:1/2×1/3=1/6ずつ
- ご相談者様、妹様:1/2×1/3×1/2=1/12ずつ
今回のケースですと上記のような割合になりますが、相続関係によって割合は異なります。法定相続分についてお悩みの方は、まずは相続の専門家にご状況を整理してもらうことをおすすめいたします。
なお法定相続分は遺産分割の目安となりますが、この割合通りに分割する必要はありません。遺産分割協議によって相続人全員が納得すれば、お好きな割合で分割できます。
伊勢崎の皆様、伊勢崎相続遺言まちかど相談室の行政書士は相続の専門家として、伊勢崎の皆様のご状況を整理し、円滑な相続となるよう全力でお手伝いさせていただきます。伊勢崎の皆様はどうぞお気軽に初回無料相談をご活用ください。
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