除籍謄本について
身近な方が亡くなり相続が発生すると、相続人調査を行います。その際、確認のために使用する資料が戸籍です。戸籍にはいくつか種類があり、相続手続きで必要な戸籍の一つに除籍謄本というものがあります。銀行や法務局で除籍謄本の提出を求められることもありますので、戸籍謄本だけでなく除籍謄本についても知識として頭に入れておきましょう。
除籍謄本とは
除籍謄本とは、婚姻、離婚、養子縁組、分籍、転籍、失踪宣告、死亡などによって全員が抜けた状態の戸籍原本の内容をそのまま謄写したものをいいます。通常、戸籍は戸籍簿に綴られていますが、全員が抜けた状態の戸籍は除籍簿に綴られることになります。また、もともとの戸籍から除籍した際は、除籍した者の名前に×印が記載されます。除籍によって、戸籍に誰もいなくなった戸籍は、閉鎖され過去の戸籍となり、保存期間を過ぎると戸籍簿から削除されます。
除籍謄本は法律によって定められている保存期間があり、平成22年の戸籍法改正により150年とされています。この期間を過ぎた除籍の請求には、破棄証明が発行されます。破棄証明とは「除籍謄本は破棄した」という証明書のことを言います。
相続手続きの際には、このような除籍謄本も必要となりますので、基礎知識として念頭に置いておくとよいでしょう。
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