成年後見

ここでは伊勢崎相続遺言まちかど相談室の専門家が成年後見と死後事務委任契約について解説します。

今現在は健康でも、将来に対する不安を抱える方の生前対策として、「成年後見」と「死後事務委任契約」というご自身の身にもしものことがあった際に役立つ制度があります。

成年後見と死後事務委任契約は、子供も身寄りもなく頼る人がいない、親族と疎遠になっている、友人知人には迷惑をかけられない、という方々の助けになる場合があります。

成年後見とは、認知症等により判断能力が十分ではない（被後見人）とみなされた場合に利用する制度で、被後見人の財産を守ることを目的としています。

成年後見制度には２種類あります。認知症等になった"後"に、後見人（財産を守る人）を裁判所が選任する法定後見制度と、認知症等になる"前"に、後見人を自身で選任する任意後見制度です。特に任意後見制度は認知症対策として注目されています。

介護施設への入所契約は判断能力を失った後はご本人自身が契約することはできませんので、この場合も後見人を選任する必要があります。また、高齢の認知症患者を狙った悪質な詐欺なども増えており、この制度を利用して身を守る対策をされる方も増えています。注意点として、成年後見制度は、「ご本人が認知症等になってから亡くなるまで」となり、死後の手続きについては代行することはできません。

死後事務委任契約とは、ご自身の死後の手続き（葬儀、役所への手続き、遺品整理等）を頼める人がいない場合、生前に手続き一式を専門家へとお願いする契約です。最低限（火葬と納骨程度）であれば役所や葬儀社で対応が可能ですが、それ以外は対応してくれません。

成年後見の契約は本人の死亡と同時に解消となるため、生前に上記の成年後見制度を利用していた場合でも後見人が死後の事務手続きをする事は出来ませんが、死後事務委任契約でしたら、ご自身の死後の事務手続きについて依頼をしておくことができ、おひとり様などが抱える将来の不安に備えておくことができます。

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